watasi-no-namae

大学院生のメモ置き場。ふぇみ的な書き散らしなど。

クソリプ対応に持ってこい『ジェンダーについて大学生が真剣に考えてみた』

 

クソリプ対応に持ってこいです!!!!(大声)

 

 

それがこちら。

ジェンダーについて大学生が真剣に考えてみた』です!!(どん!)

 

 

 

Kindle版もあるやんけ~~!

 

 

 

あの~~もうね、ほんとにうんざりしてるんですよ。

女性専用車両って男性差別じゃないの??」

「クオーター制は逆差別では?」

フェミニストって男嫌いなんでしょ?」

「男も生きづらいからみんな一緒だね」

「レディースデーって男差別だよね?」

「痴漢っていうけど冤罪もこわいじゃん?」

「女の方が専業主婦になれてイージー

「私は専業主婦になりたいからフェミニストから嫌われる」

フェミニストなら化粧しない」

 

特に、女性専用車両・痴漢冤罪・レディースデーの3点セット!!

なに???それしかないわけ???逆に???

他になんか言えよ!!

ってキレるレベルで同じネタばっか飛ばしてくるあの現象.....!!!(机をバンバン叩く)

 

 

もう何回その話をさせる訳?と私は思っている。が、毎回毎回違う人が聞いてくるので聞いてくる方は「初めて」目の前の「フェミニストと自認する女」に聞いているのである。Twitterならいざ知らず、ガチでそういうことを聞いてくる人は決してそれが「クソリプ」に近いだなんて思ってないし、なんなら「フェミニズムについて知りたいんです!」という顔をしているのでせっかくのチャンス!と私もせっせと答えるのであるが、いかんせん数が多いのでまじでだるい。あと実際に答えようと思うとうまくできなかったりして、すると逆に「ハイ!論破」の顔をされるから厄介だ。

個人的にこたえる時には、「差異か平等か」みたいなどっちを選んでも詰む質問を先に繰り出されないように相手の出方を伺いつつ、正確な情報を、イライラしないように(トーンポリシング対策)相手に伝えようとしてしまう。答えてあげる義理はないのだが、「話を聞いてもらえる!わかってもらえるかもしれない!」という奴隷根性が顔を出し、言葉を重ねてしまう。

そんなことを考えながら学部生で、しかも専攻でもないフェミニズムについて、ルールなき丁々発止のやり取りの中で答えるのは実はスキルと経験が必要だ。そうとも知らずにチャレンジして失敗しては「ハイ!フェミニスト論破!」の顔をされてこっちはどっと疲れる。

そういう経験をしたことある人は結構多いと思う。

年上男性だったりするとマンスプレイニングも加わって「フェミニズムとはね、結局~」と「いや...それ方向性違ってることは私でもわかるで」というお説教をかましてくる。さらに疲れる。

 

 

そんなあなたに、こちら!(軽快な効果音~♪)

ジェンダーについて大学生が真剣に考えてみた』です!!!

 

 

そういうだるい人に出会ったら「まずはこれを読め!」と渡す。

渡さなくてもこのURLを送り付けるだけで十分かもしれない。

この本にはその手の「あるある疑問」には片っ端から答えてくれているので、本当に「フェミニズムについて知りたい」なら絵がたくさん入ったソフトカバーの本くらいかる~~く読めるはずなのだ。特に大学生なら大学図書館で借りればいい。(私も実際借りた)そうでない人は読まないので、そこで会話終了、振り分け完了。

 

これだけで、私が説明する必要もないし、あわあわしながら説明をして失敗することもない。向こうも大学生が執筆しているけど、研究者のチェックも入り、参考文献付きのこの本を読んだ方がよりよく理解できるだろう。

なんならフルページ読む必要もない。一つの疑問について割かれているページ数は数ページなので、「だって痴漢冤罪が」のところだけ読みたい人は読めばいい。

 

 

ということで我々(誰?)はこの本を手に入れた。

日常で遭遇するクソリプ的な質問はこの本で大体打ち返せる。

 

もちろん、友人との会話や、「本をお勧めするって...」という人はこの本をざっと読んでなんとなく暗記しておくと回答のひな型ができてクソリプ対応の効率化が進むことは間違いないだろう。

 

自力で訓練を積み「はぁ?差別は歴史的で構造的なもんだから『逆差別』はないんだよ!!?差別は一方通行なんじゃああああ!!」と即座に返せる人や「それ、司法の問題ですよね?どうして論点をずらしたんですか?」と打ち返したい人はそうするのがいい。あくまでこの本は初期対応だ。

目の前のハラスメント、差別的言動、諸々の被害を食い止めるためにはコンマ1秒単位の対応が求められるわけで、それに失敗すると差別は容認されハラスメントは拡大する。そういう時にスパっと打ち返せるようになるためには、場数を踏みまくりボロボロになりながらも対応しつづける経験値が必要だと個人的には思っている。そのためにも「これ読んでください...」で全部をかわせるわけではないが、まずはこの本で受け身を取り、次の相手の出方を見る....というのも毎日の「クソリプ」対応の一つのやり方だと思う。クソリプTwitterだけじゃなくて日常に溢れているからね。

 

 

ということで、この本については「研究と身近な体験をつなぐ良書が..」みたいなコメントをちらほら見ましたので、それに加えて、大学生フェミニスト的にはまじでっかい武器をゲットだ~~やった~~って感じでした!

一橋佐藤文香ゼミの人ありがとう~~~~~!!